炭水化物が人類を滅ぼす【最終解答編】の感想と糖質制限について

炭水化物が人類を滅ぼす最終回答編

糖質制限のガイドブックである「炭水化物が人類を滅ぼす」の続編を見つけたので早速手に取ってみました。かなり実験的で読み手を選ぶ内容なので他の糖質制限本とは違う点が多くあります。要注意。

一読してみてからの感想としては正直なところ「コレは半分SF入ってるだろう」という感じ。

糖質の摂取という面から人類史を俯瞰する内容なので糖質制限について知りたい人が一番先に手に取るべき本とは言えないのが本作です。

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既に糖質制限の有用性について解説するフェイズではなく、どうして人類は本来は摂取量ゼロでも問題のない糖質を大量に食べるようになったのか、という点について生命誕生から人類の進化の歴史を順番に追っていくのです。

前作の読者が最新の糖質制限事情を期待して読んだら面食らう事間違いなしです。

前作読者の人に分かりやすく紹介するとしたら、ラスト付近の考察だけで1冊の本になったといえば伝わるかと思います。

糖質制限で頭が良くなるのは本当か?糖質セイゲニストの体験談について

内容について

以前から海外では地球上で植物こそが人類を利用して繁栄しているのではないか、という意見はありました。

主に小麦が代表ですね。

小麦が人類を炭水化物(糖質)中毒にさせて自分たちを栽培させて繁栄しているという訳です。

本来は自分たちで食べるために増やしているハズが逆に振り回されてしまうというパラドックス。

そして人類は元々糖質を食べるような体の作りになっていないという問題。

糖質摂取に適しない人体の仕組みがどうして出来上がったのか、という点についてもミトコンドリアの時代まで遡って進化を追っていくのです。

そして中毒の症状を生み出すドーパミン分泌のメカニズムにも触れています。

読み物としては非常に面白くて整合的な内容なのですが、いかんせんスケールが気宇壮大過ぎて検証不可能です。

ただし、これまで正しいとされていた学説が塗り替えられていたという知見は凄く良かったです。

日本人が肉食を止めた時代は身長が低くなっていたとか、縄文人の寿命が35歳というのはウソだとか、かなりショックです。

私が子供の頃には農業が始まる前の縄文人は食べ物に困っていて栄養失調のチビで歯もボロボロ、平均寿命は35歳と教わっていましたが全部学説が更新されています。

実のところ、縄文時代は大分豊かな時代だったようですね。

なにしろ最近の歴史関係はいわゆるサヨク系の大御所が引退を始めているので、かなりの見直しがされています。

どうしても日本人は劣等人種で大陸や半島の人間が文明を授けてあげたという歴史観を守りたい人達がいたんですよ、マジで。

後は共産主義者的な階級闘争史観。数々の歴史的証拠があっても頑として認めないというイデオロギーの問題です。

この辺りは元寇とか応仁の乱とか明治維新とか検索すると驚くような事が分かりますし、既に東大の博士が著作で発信しているので興味がある人はチェックしてみて下さい。

最高学府である東大からこういう著作が出てくるという事はタイムラグはあっても確実に教科書に反映されていくでしょう。

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縄文人の生態から脱線しましたが、歴史観も栄養学も常識と思われている事が永遠不変という訳にはいきません。

研究によってこれまでの事実がひっくり返る事はあり得るのです。

その時に自分が信じていた事に固執することなく、より整合的で正しいと思われる方を柔軟に選んで行きたいと思います。

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