久しぶりにうつ病の話題について書いてみます。リアルタイムで苦しんでいる人も克服した人も必読の一冊です。
早いものでこのブログを運営してきて、もう1年3か月が経過しました。
そして、うつから復帰したとは言え、実はこれまで出来るだけうつ病系の話題に触れないように克服体験の記事を中心に書いてきました。
例えばストレッチとか筋トレとか糖質制限ですね。
最近などはむしろ体つくりの方にばかり気持ちが向いています。
しかし、かつてはディープなうつ病患者だったことに変わりはありません。
うつになると、ついついうつの記事ばかりを読んでしまい、頭でっかちの自家中毒になって症状を悪化させる人は多いので、僕も出来るだけうつ病体験記的なものを読むのは遠ざけていました。
しかし、この本を見つけたら買わざるを得ません。
KADOKAWA (2017-01-19)
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この漫画家は手塚治の絵柄でオゲレツなパロディ漫画を出版していた人なのですが、なんとうつ病だったようです。
ギャグ漫画家はうつになりやすいとは良く聞く話ですが、この人もうつ病だったとは知りませんでした。
うつヌケの内容と感想
早速読んでみたところ、これまでの作品にあったような軽さは一切なく、かなりマジメな内容です。
どうしてうつ病になってしまったのか、どうして回復できたのかという2点に絞って、自分の体験だけでなくほかの人の話をインタビュー形式で聞いていく内容となっています。
例えば、僕に近いケースだと作者です。
自分が嫌いになったことが原因で鬱になる、というのは凄く共感できる話でぐいぐい引き込まれました。
そして、ここではたった一コマで会社の人からのクレームやグチなどを受けたと書いてありますが、本当は100ページ分位は余裕で書けるレベルの嫌な思いがあったんだろうな、と思います。
そして、どうして僕がうつ系の人の話やTwitterのうつ体験漫画さけていたかというと、読むと気分が落ちるからです。
特にアマチュアがネット上に吐き出している創作物は、この省いている部分をメチャクチャ強調して描くからです。
本人は被害者意識を爆発させてストレス発散出来ると思うのですが、うっかりそれを読んでしまったら僕のような経験者にはダメージがデカいです。
多分、多くの人がTwitter上のタイムラインで感情を煽ったり、逆なでするようなイラストや漫画を見たことがあると思います。
この時に書き手がやむにやまれず吐き出して精神のバランスをとっているならまだしも、煽って反応を取ろうとしている作為が見え見えで、しかも感情を動かされるのが不快なんです。
togetterでバズっている話題を見ると、事実誤認ならまだしも、最初から嘘話だったり、盛りまくった話がごちゃごちゃこねくり回されており、あれは本当に精神衛生上、良くないと思うのです。
2chまとめも一緒ですね。
さて、どうして僕がうつの話題を避けていたか、という事から話がズレたので戻します。
うつになる原因は様々ですし、復帰に至る道のりも様々です。
しかし、本作の中には典型的なパターンが網羅されているので、今現在うつに悩んでいる人はどれかが当てはまると思います。
自分の中でもやもやして言語化出来ないでいる苦しみがあっても、漫画の形で代弁してくれるキャラクターを見る事によって、「それそれ!」と自分の問題をはっきりと自覚できるようになるでしょう。
うつ病の人、うつ気味の人だけでなく、自分はうつには全く関係ないと思っている人にも自信をもってお勧めできる一冊です。
是非読んでみて下さい。
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