先日、面白い本を見つけました。思いもよらぬところで糖質制限に触れていたので紹介したいと思います。
近年はコンビニフードをはじめとする外食産業でも糖質カットメニューがリリースされるようになり、糖質制限が人口に膾炙してきた事は間違いありません。
しかし、思いもよらぬところで糖質制限がリンクする例があります。
それが糖尿性網膜症です。
いったいどういう事かというと、凄腕の眼科医が糖質制限の有効性を認めている事を下記の書籍で知ったからです。
視力を失わない生き方 日本の眼科医療は間違いだらけ (光文社新書)
光文社 (2016-12-15)
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著者の深作秀春医師は眼科医の世界的なコンテストでグランプリを何度も取っているような凄腕の眼科医です。
日本の眼科医の地位の低さ、技術の低さを批判して、正しい目の治療法やケアの仕方を分かりやすく解説してくれています。
内容は下記の通りです。
第1部 私が見てきた、日本の眼科医療
第2部 間違いだらけの眼科選び――「日本の眼科の大間違い」を斬る!
- 大病院・眼科・医者に関する大間違い
- 眼・視力・老眼をめぐる大間違い
- メガネ・コンタクトをめぐる大間違い
- 白内障をめぐる大間違い
- 緑内障をめぐる大間違い
- 網膜剝離をめぐる大間違い
- 加齢黄斑変性をめぐる大間違い
- 糖尿病性網膜症をめぐる大間違い
- 生活習慣に関する大間違い
第3部 死ぬまで「よく見る」生活術
- 日常生活でどんなことに気をつけたらよいのか?
- 医者選びを間違えない
第4部 眼科医にこそできること――糖尿病性網膜症の治療から
この中に糖尿性網膜症という病気について触れられているチャプターがあります。
糖尿性網膜症とは
これは糖尿病の合併症の一種で目に異常をきたします。
そして、なんと成人の失明原因の第一位なのです。毎年3000人以上がこの病気で失明をしています。
失明なんて洒落にならない程に恐ろしい事です。
本も読めなければスマホも見る事が出来ません。
何よりこれまでと同じ生活が全く不可能となってしまいます。
目に異常を感じて眼科を訪れた患者本人には糖尿病の自覚が無いケースが多いらしく、眼科で網膜の手術を行いながら内科で糖尿病を治療する事が必要となります。
この時に網膜は手術で治療できても、内科が糖尿病を悪化させてしまい、病気が治らないという事があるそうです。
つまり、良かれと思って内科医を紹介したことで病気が悪化する。
本書には下記の様に記載されています。
皮肉なことに内科の治療によって、糖尿性網膜症は悪化させられている可能性が高いのです。
流石に医師の書籍だけあって言葉が厳密ですよね。
言い切っていないところが凄いと思います。
糖尿病の治療と糖質制限
どんな内科治療を受けた患者の糖尿性網膜症が悪化したかという点については触れられていませんが、思うに「メニューはカロリー重視でご飯をしっかり食べるし、砂糖と血糖値は関係ない」系の指導を受けて、インシュリンで血糖値が乱高下。
その結果として糖尿病が悪化という、従来の糖質制限の書籍で批判されているようなお決まりのパターンなのかもしれません。
本書の最後のパートでは糖質制限の解説をしており、糖質制限で悪化を防ぎ、進行したものは手術で治す事を提唱しています。
プロの世界では糖質制限は有効であることがはっきりしているようですね。
そして、糖尿病治療の世界でも眼科の世界でも、日本の村社会的な学会構造と製薬会社との癒着は共通だと感じました。
アメリカをはじめとする先進国で一般的な白内障治療の方法を取り入れようとしたら妨害されたエピソードなどは、糖質制限の発表をしたら妨害されたエピソードと酷似しています。
だからこそ、成功することで自らの正しさを証明し、本を出して啓蒙に努めているのでしょう。
もし仮に糖尿性網膜症の人がこの記事を読んでくれたら、深作医師の著書を読んで真偽を自分でジャッジして欲しいと思います。
きっと役に立つでしょう。
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