気分の浮き沈みが激しい、抑うつ状態が続いている、朝起きられないといった場合、うつ病を疑う事が多いかと思います。しかしもう1つ注意すべき病気があるのです。
それは低血糖症です。うつ病や糖尿病に比べたら耳慣れない病気ですが、実は注目されないだけで発症している人はかなり多いのではないかと思われます。
自ら糖質制限をして、様々な書籍などを調べていると糖尿病と共に出てくるのが、低血糖症です。
どちらも血糖値の異常をきたす病気なのですが、症状は真逆。
糖尿病は血液中のブドウ糖値が高いままになってしまい、様々な障害をきたします。
血糖値を下げるインシュリン(インスリン)が効きづらくなっていて、すい臓に負担がかかるし、血糖値が異常に高いドロドロ血液のせいで血管が詰まって足を切断したり、様々な合併症が発生します。
低血糖症はどうなるのかというと、血糖値が低すぎます。
その為、血糖値を上げる食事をすると急激に血糖値が上がりすぎてしまい、血糖値を下げる為に大量のインシュリンが分泌されます。
すると今度は血糖値が下がりすぎてしまい、血糖値を上げる為のホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリンなどが大量に分泌されます。
すると今度は高血糖状態になるのでまたインスリンが・・・。
こういった働きによってホルモンを分泌する内臓に負担がかかりますし、何よりアドレナリンなどのホルモンはメンタルに大きく影響します。
血糖値を上げるアドレナリン・ノルアドレナリン・ドーパミンのホルモンは合わせて、カテコーラミンと呼ばれますが、これらの分泌異常により下記の症状が起きます。
- 攻撃的衝動
- うつ的衝動
- パニック障害
- 正確の異常化
- 感情抑制が不能になる
- 判断の統合が出来ない
- 引きこもり
- 自律神経失調症
- 幻覚や不眠、悪夢
- 感情表現の欠如
これらはうつ病などのメンタル系の病気の症状とかなり重複する部分があり、まさか自分の血糖値が低い事が原因だとは気が付かないものです。
実際、キレやすい子供の食事には血糖値を一気に上げる砂糖(お菓子類)が多いという調査結果もありますね。
もし仮に低血糖症が原因でうつやパニック障害の症状が出て対処不能だと悟ったら、ほぼ100%精神科やメンタルクリニックに行くでしょう。
そこででドグマチールやSSRIなどのうつ病の薬が処方されたとして、いくら服用を続けても低血糖症は治らないので、症状が改善される事はないでしょう。
つまり、自分の不調がどの原因に基づくのか分かっていないと、適切な治療が出来ないという事です。
低血糖症はどうやって診断するのか?
低血糖症の検査はかなり大変です。なんと5最低時間はかかります。
75gOGTT(精密耐糖能負荷試験)によって判定しますが、これは十二指腸上部で吸収されたブドウ糖の濃度が血液の中でどのように変化するか、5時間かけて9回採血して調べ、同時にすい臓から分泌されるインスリン値も調べます。
更に採血の度に体温もチェック。
これにより、絶食している時の血糖値から数値がどう変化したかで低糖質症であるか判定するのです。
判定基準について知りたい人は下記の専門書を読んで下さい。
専門書でありながら非常に分かりやすい良書なのです・・・が、糖質制限者にとっては所々に疑問を呈する箇所が幾つもあります。
具体的に脳はブドウ糖しかエネルギーに出来ないとか、血糖値を急激に上げ過ぎないように甘いものを食べずに炭水化物を食べる事をすすめる、といった記述です。
上記の記述などは2007年の時点では正しいとされていたのでしょうけど、現時点では否定されていますね。
脳がブドウ糖からしかエネルギーを作れないなら、とっくにケトン体質になっている僕はおかしくなっているはずですし、炭水化物=糖質であるのも常識です。
著作中では血糖値を上げる速さであるGI値(グリセリック・インデックス)に注目していますが、血糖値がゆっくり上昇すればインシュリンが分泌されづらいから負担がかからない、と考えるのではなく、最初から糖質取らなければいいではないか、と僕などは思ってしまいます。
例えば、そばや全粒粉パンはGI値が低いとされていますが、糖質制限ではアウトな食材です。
低血糖症の対処法
基本的には糖質制限の基準を守れば大丈夫です。
血糖値を上げやすいものを避ける事により、カテコーラミンの分泌を防ぎホルモンの分泌以上を発生させないようにするのです。
あとはうつ病と同じ。運動、笑い、ストレスや刺激を避ける等。
うつ病と症状や対処法は同じでも、症状発生のメカニズムは全く違います。
長く薬を服用しているけど症状が良くならないという人は一度低糖質症を疑ってみては如何でしょうか?
また、糖質制限するといいと思いますよ。
お金も薬もいりませんし^^
コメント
うつ病患者の殆どが、糖質制限をやっている人が多いのを知っていますか?
ケトン体はうつ病の原因ですよ。
うつ病が増加した背景には、食の欧米化が関係しています。ご飯のからエネルギーを摂取していた頃はうつ病はごく稀でした。
それに、おかずを減らしてご飯をしっかりという食事は太りません。麺類やパンや甘いものの炭水化物は日本人には合わなく太りやすいですが、ご飯は最低限エネルギーの6割はとらないとうつ病は治りませんよ。
経験者 様
コメントありがとうございます。管理人のカズヒロです。
食の欧米化=うつ病
欧米化が始まる前はうつ病が少なかった
糖質制限=ケトン体=うつ病
ご飯をエネルギーの6割とるとうつ病はよくなる
上記の4点をご主張されていることについて記事を書いてみたいと思います。
話題の提供ありがとうございます。