筋トレを含む運動療法のうつ病への効果は認められていますが、
それでもうつを悪化させるかも?という人がいるようです。勘違い注意!
筋トレや運動でうつが悪化すると考える人の多くは
勘違いをしている可能性が高いです。
勘違いの中の最大のものは、いきなり強度の高いトレーニングを行って、
次の日の肉体的な不調を精神的なものと混同して間違える人。
そしてスケジュール通りに運動出来なかった!こんな事も出来ないなんて!と、
自分を責めてますますドツボにハマる人です。
そもそも、どうしていきなり強度が高いトレーニングをしてしまうかというと、
早くうつを治さなきゃ!という焦りの気持ちが根底にあると言えます。
僕のように休職中であれば時間もあるので尚更やりすぎてしまう事もありますし、
うつ病の症状である極度に低い自己評価や不安が焦りの原因となったりします。
つまりやり方に問題がある事がほとんどで、
安静にするようにと言われていたり、動く気力も湧かない位に重度のうつ病でなければ、
筋トレを含む運動療法自体は正しいです。
そして運動した後に極度な気分の落ち込みを感じるのであれば、
まずは運動の強度が見合っていない可能性を疑いましょう。
苦しくない程度の強度から始めるべきですし、
スケジューリングしてまで管理する必要もありません。
家から出るのがつらいならスクワットやクランチ、
気力も無いのにPCをダラダラ見てしまうならバランスボール、
家から出られるのならウォーキングをするなど気楽に取り組んで欲しいと思います。
僕が知る限りで運動を勧めない精神科や心療内科はありませんし、
スケジューリングして管理せよとか、
この程度の事も継続できなければ病気なんて治らない等と詰める医師はいません!
注意されるのはせいぜい薬を忘れずに飲む事やネットの使い過ぎ、
夜更かしくらいです。
自分で自分を苦しめている事に気づく事はうつ病の認知療法の一種でもあるので、
実感として気付いて下さい。
また気分が好転するとか気力が湧いてくるといった効果が現れるには個人差があります。
断続的にトレーニングしていたら1か月で気力が湧いてきたという人もいれば、
毎日頑張っていたけど3か月かかったという人もいます。
運動療法は化学反応や電流スイッチの切り替えではありません。
期待を大きく持ち過ぎずに、気長にゆるく続ける事が大事です。
躁うつ病や統合失調症の可能性を疑ってみる
うつ病は心の病です。骨折や皮膚炎のように目で見て症状を判断できません。
その為、うつ病だと診断されても実は躁うつ病だったという事もありえます。
DSM-4ではうつ病と躁うつ病(双極性障害)は気分障害という共通のカテゴリーに、
分類されていましたが最新のDSM-5では全く別の病気として扱われています。
統合失調症を初めとするうつ病とは違う精神疾患である可能性もあります。
この場合は薬や対処が全く違うのでアプローチも異なってきます。
運動をした事で症状が悪化したと思われる場合はかかりつけの医師に相談して下さい。
適切な判断を得られるでしょう。
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