うつ病に筋トレは効くのか?体験談について

漆喰彫刻、黒い背景の頭

体を動かすとうつ病が良くなるという話を聞いたことはありませんか?
個人的な体験からしても間違いないと確信しています。

プロフィールにもあるように僕はかつて、うつ病と診断されていました。
うつ病から復活するきっかけの一つとして筋トレは間違い無く効果的だと言えます。

医師の臨床により明らかになっているファクト(事実)と個人的な体験を説明します。

うつ病と抑うつ状態

最近は結構簡単に「うつ」という言葉が使われるようになってきましたが、
その定義はかなりいい加減です。

単に気分が落ち込んだ状態をうつになったと言いますが、
もちろんうつ病だと診断されたわけではありません。

正確には気分が落ち込んだ状態は抑うつ状態といい、
抑うつ状態が2週間以上続く「など」するとうつ病と診断されます。

うつ病の診断基準はアメリカ精神医学会が作成したDSMというマニュアルに
従って下されており、
現時点ではバージョンアップされたDSM-5に沿ってうつ病を診断します。

DSM(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)
日本語訳は精神疾患の診断・統計マニュアル

ネット上ではまだDSM-4の情報が多く、大うつ病や気分障害という記述が見られますが、
2013年に制定されたDSM-5では気分障害は廃止されており、
抑うつ症候群という分類になっています。

その為、分類などに若干内容が異なります。

うつ病と運動

うつ病と診断基準について厳密に説明するよりも大事なのは改善方法です。
お釈迦さまが説いた毒矢のたとえのように、毒矢が刺さったらまずは治療です。

誰がどういう動機でどこからどんな弓からはなった矢なのかなどと、
考えるより前にやる事があります。

そこでまず大前提として薬だけでなく運動療法はうつに効果を発揮します。
僕の体験談だけでなく、複数の専門家の意見を参照します。


苫米地英人「うつ病の正体」五つ星☆☆☆☆☆
再生時間:4分27秒

この動画ではうつ病は(薬を売らんがために)作られた病であり、
薬を飲まなくても運動で症状が改善すると海外の論文を引用して主張しています。

そしてこの主張を裏付けるように大阪大学の研究でも下記のように述べています。

大阪大学大学院医学系研究科解剖学講座(神経細胞生物学)近藤誠助教、島田昌一教授は、セロトニン3受容体が、運動のもたらす抗うつ効果や海馬の神経細胞の新生に重要な役割を果たしていることを明らかにしました。

運動がうつ病予防・改善に役立つメカニズムを解明

加えて実験室だけでなく、臨床医の著作でも運動の有効性は示されています。

うつ病の場合、リハビリは動くこと、すなわち行動、活動、運動です。

前述のように、動けば心的エネルギーが増え、気力・活力が出て、回復へ向かいます。
動くことは億劫ですし、苦痛を伴うので、なかなか動けないのですが、
動かないと一層動けなくなります。

リハビリなので多少の苦痛を我慢し、少しずつ動いて、動きを広げていく事が重要です。
動くほどに気力が出て活力があがり、動けるようになっていきます。

廣瀬久益 著 「うつが治る食べ方、考え方、過ごし方」より

廣瀬医師の著作では心に効く運動として下記の項目をあげています。

  • 脳内でドーパミンを増やす
  • 一心に行える
  • 運動中、不安やうつ気分を薄れさせる
  • 楽しく行える
  • 運動後達成感が得られる

そして、キックボクシングが心に効く運動だと述べていますが、
最初はハードルが高いでしょう。

格闘技系は雰囲気がいかついので、うつ病の人にとって適した環境とは言いづらいです。
まず入門する気力も湧きませんし、見学希望の申し込みするのも難しいです。

クリニックと提携していてうつに理解があるようなジムを見つける事は困難だと思います。

筋トレの体験談

そこでお勧めするのが筋トレです。

ウォーキングをするにも外へ出るのが怖いとか疲れるとか億劫だとか、
色々なハードルがありますが、スクワットやクランチ程度ならなんとか、
あるいは椅子をバランスボールに変えてみるなどと言った本当に小さな一歩が大事です。

バランスボールに座るだけでも運動になりますが、大事なのはそれだけでありません。
ミサンガを付けていると願い事に注意が向くように、
バランスボールに座る度に回復に向かって努力している自分を意識出来るのです。

僕の場合はスクワットを日課にする事でうつ病からの回復が始まりました。

その後、心が回復してきて外を出歩く事が出来るようになったらウォーキングをしたり、
もっと元気になってきたらジムでサンドバックを殴ったりやミットを蹴って、
より大きな爽快感や疲労感を味わう運動療法をする事が良いでしょう。

もちろん、処方された薬を突然やめて運動を始めろというのではなく、
医師と相談して徐々に薬を減らしながら、筋トレ等の活動をするのです。

僕の場合は3回薬が変わって、最後はジェイゾロフト100mgでした。

ジェイゾロフトはSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬: Selective Serotonin Reuptake Inhibitors, SSRI)の一種で脳内のセロトニンを吸収・分解されづらくする為の薬です。脳内のセロトニン濃度が下がる事がうつ病の症状なのですからセロトニンが吸収・分解されづらくなれば濃度は高く維持されます。

この薬を100mgを服用している時、
僕は自分の頭脳に不調を感じるようになったのです。

そこから筋トレに目覚めて75mg、50mg、25mgへと量を落とし、
最終的に飲まなくても良くなって今に至ります。

結果として筋トレのおかげで筋肉が増えて体重が減りましたし、
断薬後は糖質制限を行う事で更に体重が減って健康になりました。

一度好転しだすと、どんどんいい快方へ向かっていったのです。

その後は転職サイトを通じて複数の内定をもら今の会社に勤めています。
間違い無くうつ病以前よりも健康で幸せな生活をおくっています。

減薬・断薬について

僕の例を先にあげましたが世間的にも、うつ病の薬は危険だから一切飲まない方がいい、
という空気があります。

しかし、個人の判断で軽々しく断薬するべきではありません。


精神科の薬を減薬する方法  【精神科医・樺沢紫苑】
再生時間:2分34秒

動画の例はうつ病ではなく統合失調症の例で全く違う病気なのですが、
自己判断で勝手に行ってはいけないというニュアンスは伝わります。

そしてこの動画の医師は精神薬至上主義だったりを薬を売りたいわけではなく、
別の動画では運動の有効性についても解説しています。

このようにうつの人は薬に頼り過ぎるな、と主張する医師ですら、
自己判断での断薬は危険であるとする見解を示しています。

うつ病の薬を服用している方は減薬する時は医師と相談して下さい。

SSRIなどの薬を長く服用している人ほど断薬の副作用が大きく、
注意が必要だと言えます。

うつ病の人が筋トレを始めるのにためらう理由

ここまで説明しても、うつの人が筋トレなんか出来るわけがない、というのは、
肉体的・時間的に無理なのでは無くモチベーションが上がらない事が原因です。

どうしてモチベーションが上がらないのかというと、
今まで筋トレをする習慣が無いからです。

体を使う事が自分のいつもの生活に含まれていないので、
新たに生活の一部として新要素(筋トレ)を加える事に必要性を感じていません。

つまり、体を動かさない生活がコンフォートゾーンになっているという事です。

だから「どうやらうつ病には運動療法がいいらしい」と聞いても、
実感が湧くはずもなく、実感が無いのでやる気も出ないというスパイラルになります。

だからこそ、最初は生活リズムを変える事なく小さなことから、
体を動かす事、体に注意を向け始める事をおすすめします。

それがただ椅子代わりにバランスボールに座るだけとか、
デスクの見えるところにハンドグリップを置いておくとか、
小さな変化を促すサインです。

こういった変化に肯定的なサインが視界に入る事で、
少しづつ狙った方向へ向かっていけるようになります。

ポジティブな肉体とネガティブな心

心は目に見えないのに、抑うつ状態の人は見えない心にばかり集中していて、
今こんな気分とか、こんなにダメだ、という具合に自分を責めたり、
あるいは完全に無気力になってしまっています。

心が無気力・無感動で死にたい気分になっても体は生物の本能に従い、
自動的に生きたがっています。

水を飲まなければ喉が渇きますし、ほとんど食べなくても便は出ます。

熱いものを触れば反射的に手を引っ込めますし、
呼吸や心臓だって勝手に止まりません。

今この瞬間に白血球が全身でばい菌と戦って生命維持をしてくれています。

そして肉体に負荷をかければ、負荷に耐えられるよう筋肉を増強してくれますし、
走って息が切れれば、もっと長く走れるよう心肺機能が増進します。

心がどんなに麻痺していようと、後ろ向きだろうと、
体は生存する為に前向きかつ、自動的に機能します。

体は生存がホメオスタシスなのです。

心ばかり注意を向けていると体に無関心になってしまい、
ますます内向的になってしまいます。

体に注意を向ける事で自分の全体性を取り戻す事が出来るのです。

自分の全体性

自分の全体性とは、自分を形作っている心や体の隅々まで意識が向く事です。
うつ病や抑うつ状態の人は100%これを喪失しています。

第三者が外から見て簡単に分かる事としては身だしなみに無頓着になったり、
ゴミだらけの部屋でも気にならないといった事があげられます。

しかし、うつ病患者の内面的には身だしなみやゴミなど、
まったくの盲点となっていて、視界に入っていても認識出来ていません。

これは毎日見ている自分の腕時計やスマホのホーム画面を絵に描いたとき、
細部が全く思い出せないとか間違っているのと一緒です。

試しに記憶だけで自分のスマホのホーム画面をメモしてみて下さい。
絶対に間違っています。

毎日あんなに眺めていたのに、
アイコンの配置やディティールにまるっきり注意が向いていないのです。

うつ病の人が身だしなみや環境に無頓着になるのはそういう事です。

注意はほとんど何にも向いておらず、いつのまにやら時間が過ぎていたり、
逆に異常な焦りや漠然とした不安ばかりを感じています。

そんな状態から自分を引き離すために運動は必要なのです。

最後に

ここまでうつ病や抑うつ状態に対して、運動療法の有効性や、
減薬・断薬の実践について説明してきました。

これは僕が実際に辿った道なので机上の空論ではありませんし、
僕以外にも沢山の人がこの道をたどって社会復帰しています。

是非小さなことから始めてみて下さい。効果は間違い無くありますよ。

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